【1章-1:商品売買2】掛け取引、手付金、商品券の処理を解説

簿記では、商品売買においてさまざまな取引形態があります。本記事では「掛けによる売買」「手付金や内金の処理」「商品券の取扱い」という応用的なテーマについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。図表を交えながら具体例で説明するので、ぜひ最後までご覧ください！

掛けによる売買

商品売買では、代金の支払いがすぐに行われない「掛け取引」が一般的に行われます。掛け取引とは、商品を販売したり仕入れたりした際、後日代金を受け取るまたは支払う取引のことです。

掛け取引における主な仕訳は次の通りです。

このように、掛け取引では「売掛金」や「買掛金」といった勘定科目を使用します。代金の回収や支払いのタイミングで、記録が完結します。

手付金や内金の処理

手付金や内金は、商品購入や契約時に一部の代金を前もって支払うことを指します。これらは商品売買の一部として扱われますが、取引が完了するまでは「前受金」や「前払金」として記録します。

以下は、手付金や内金に関する仕訳の例です。

手付金を受け取った段階では「前受金」として負債に計上し、取引が完了したタイミングで「売上」として収益に振り替えるのがポイントです。

商品券の処理

最近では、商品券を使った取引も増えてきました。商品券の取扱いは少し特殊で、以下のように記録します。

1. 商品券の販売時

商品券を販売した際には、まだ商品を引き渡していないため、「前受金」として記録します。

2. 商品券の利用時

商品券が利用された場合、前受金を売上に振り替えます。

商品券は「現金」と同じように扱いますが、販売時と利用時で異なる処理が必要であることを覚えておきましょう。

まとめ

この記事では、商品売買における応用的な取引について解説しました。

• 掛け取引では、売掛金や買掛金を用いて記録する。
• 手付金や内金は、取引完了まで前受金や前払金として記録する。
• 商品券は販売時に前受金、利用時に売上として処理する。

これらの処理を理解することで、簿記の実務における応用力が身につきます。実際の仕訳を練習しながら、さらに深く学んでいきましょう！